大型家具を購入するときは、設置場所に収まるかだけでなく、玄関や廊下などを通って部屋まで運べるか確認する必要があります。家具本体の寸法だけを見て購入すると、梱包した状態では入口を通れなかったり、曲がり角で方向転換できなかったりすることも少なくありません。
搬入できるか判断するには、家具の梱包サイズや分解可否を確認したうえで、建物の入口から設置場所までの有効寸法を順番に測ることが大切です。本記事では、家具の搬入サイズの見方、場所別の採寸方法、家具ごとの注意点、搬入できない場合の対処法を解説します。
家具の搬入サイズは商品サイズだけで判断できない
家具の搬入可否は、商品ページに記載された完成時の幅・奥行き・高さだけでは判断できません。配送時には段ボールや緩衝材で包まれているため、家具本体よりも外寸が大きくなる場合があります。
また、家具は横向きにしたり立てたりしながら運びます。梱包サイズ、搬入時の向き、家具を回転させる空間まで含めて確認しましょう。
商品サイズ・梱包サイズ・分解後サイズの違いを確認する
商品サイズ・梱包サイズ・分解後サイズは、それぞれ示す寸法が異なります。特に搬入できるかを判断するときは、どの状態のサイズを確認しているのかを区別することが重要です。
| サイズの種類 | 意味 | 確認するときのポイント |
|---|---|---|
| 商品サイズ | 家具を組み立てて設置した状態の大きさ | 設置予定スペースに収まるかを確認する |
| 梱包サイズ | 段ボールや緩衝材を含む配送時の外寸 | 搬入経路を通過できるかを確認する。複数個口の場合は各梱包の寸法も確認する |
| 分解後サイズ | 脚や扉、部品などを取り外した状態の大きさ | 組立家具や分解可能な家具を搬入できるか判断する際に確認する |
商品ページでは、完成品か組立品か、何個口で届くか、各梱包の幅・奥行き・高さを確認してください。完成品の食器棚やソファなどは簡単に分解できない場合もあるため、分解後の寸法が記載されていなければ販売店へ確認しましょう。また、搬入時に梱包を外せるかどうかは配送条件によって異なるため、自己判断せず事前に確認することが大切です。
幅(W)・奥行き(D)・高さ(H)を確認する
家具の寸法は、W・D・Hなどのアルファベットで表記されることがあります。一般的にWは幅、Dは奥行き、Hは高さを表します。たとえば「W1800×D850×H750mm」であれば、幅180cm、奥行き85cm、高さ75cmです。
| 表記 | 意味 | 確認する位置・内容 |
|---|---|---|
| W | 幅 | 家具の左右方向の長さ |
| D | 奥行き | 家具の前後方向の長さ |
| H | 高さ | 床から家具上部までの高さ |
| L | 長さ | ベッドやテーブルなどの長辺方向の長さ |
| SH | 座面高 | 床から座面までの高さ |
| AH | 肘掛け高 | 床から肘掛け上部までの高さ |
家具によっては、同じ略号でも測定する位置や含まれる部品が異なる場合があります。略号だけで判断せず商品ページの寸法図も確認し、取っ手、脚、肘掛け、背もたれなどが外寸に含まれているかを確認すると、搬入時に必要な寸法を正しく把握できます。
家具の最長辺・最短辺を確認する
家具は設置時の向きのまま運ぶとは限りません。直線的な廊下では、家具の最短辺を通路幅に向けて横向きに運べる場合があります。そのため、幅・奥行き・高さのうち、最も長い辺と最も短い辺を確認します。
ただし、家具の最短辺が通路幅より小さければ必ず搬入できるわけではありません。曲がり角や階段では、家具の向きを変えるための奥行きや高さが必要です。作業員が家具を持つ空間や養生材の厚みも考慮しなければなりません。
最短辺は直線通路を通れるか、最長辺はエレベーター内部や天井高に収まるかを考えるための基礎的な寸法です。3辺を搬入経路の幅・奥行き・高さと組み合わせて確認しましょう。

家具を立てたり傾けたりするための高さも確認する
横幅の長いソファやテーブルの天板は、エレベーターへ入れるときや廊下の角を曲がるときに立てる場合があります。このとき必要になる高さは、家具の横幅だけとは限りません。傾けて立ち上げる動作では、幅と奥行きに応じた対角方向の空間が必要です。
通路幅が十分でも、天井や梁、照明に家具が当たると向きを変えられません。とくに長い家具や奥行きのある家具は、搬入経路の天井高を測り、立てる場所に障害物がないか確認してください。
実際に必要な空間は家具の形状や持ち方によって変わります。数値に余裕がない場合や搬入時の向きを想像しにくい場合は、商品寸法と経路の写真を販売店や配送業者へ送り、購入前に相談しましょう。

家具の搬入経路はどこからどこまで確認する?
搬入経路とは、配送車から降ろした家具を建物内へ運び、設置する部屋まで移動させるルートです。玄関の寸法だけでなく、建物の入口から設置場所までに通るすべての場所を確認します。
入口を通過できても、その先の廊下や階段で家具の向きを変えられなければ搬入できません。実際のルートを歩き、狭い場所、曲がる場所、高低差がある場所を洗い出しましょう。
戸建ては門扉から設置する部屋まで確認する
戸建てでは、道路から設置場所までの搬入経路を順番に確認します。玄関や室内だけでなく、屋外の狭い通路も見落とさないことが重要です。
確認する場所や障害物は、主に以下のとおりです。
- 門扉や玄関までのアプローチ
- 玄関、廊下、階段、室内ドア
- 植栽、柱、庇、外階段、室外機
- 雨どい、照明などの張り出し
門扉などは障害物を除いた有効寸法を測ります。2階以上へ運ぶ場合は階段や踊り場も確認し、難しいときは窓やベランダからの吊り上げに備えて、道路や電線の状況も記録しておくと相談がスムーズです。
マンションはエントランスから専有部まで確認する
マンションでは、エントランスから設置する部屋までの搬入経路を確認します。主な測定箇所は次のとおりです。
- エントランス・風除室
- エレベーター・共用廊下
- 住戸の玄関・室内廊下・部屋の入口
- 指定されている場合は、車寄せなどから搬入口までの経路
共用部では、オートロックの扉やメールボックス、消火設備、手すりなどで有効幅が狭くなる場合があります。エレベーターは扉の開口寸法に加え、かご内部の幅・奥行き・高さも測っておきましょう。
大型家具を搬入する際は、養生や搬入時間、エレベーターの使用予約などのルールも確認が必要です。購入前に管理規約を確認し、不明点があれば管理会社や管理組合へ問い合わせてください。
経路上の最も狭い場所と曲がる場所を特定する
搬入経路を確認するときは、各場所の平均的な広さではなく、家具が通る範囲の最狭部を探します。ドアノブや手すりの位置だけが狭い場合でも、家具と接触する高さにあれば搬入を妨げます。
注意したいのは、L字型の廊下、玄関から廊下へ入る角、階段の折り返し、エレベーターの出入口などです。こうした場所では、家具を回転させるために幅だけでなく奥行きと高さも必要です。
家具の搬入経路を場所別に測る方法
搬入経路の採寸では、壁から壁までの寸法ではなく、家具が実際に通れる有効寸法を測ります。扉、手すり、照明など移動できないものがある場合は、それらを除いた最も狭い範囲が基準です。
家具は持ち上げたり向きを変えたりして運ぶため、幅だけではなく高さと奥行きも記録します。次の場所を入口から設置場所まで順番に確認してください。
建物の入口・門扉の幅と高さを測る
建物の入口や門扉では、扉を実際に開けた状態で有効幅と高さを測ります。両開きの扉で片側しか開けられない場合は、搬入当日に使用できる開口部を基準にしてください。
入口付近に段差や傾斜があると、家具を持ち上げる動作や台車の使用に影響します。庇、看板、照明、郵便受け、植栽などが張り出している場合は、家具の通過や方向転換を妨げないか確認しましょう。
敷地内の通路が曲がっている場合は、その部分の幅と奥行きも測ります。配送車を停める場所から入口までに階段があるときは、段数や手すりの位置も写真に残しておくと安心です。
エレベーターの扉と内部寸法を測る
エレベーターでは、扉の有効幅・高さと、かご内部の幅・奥行き・高さを測ります。扉が完全に開いた状態で測り、内側の手すりや操作盤など、家具に当たる可能性がある突起物も確認してください。
家具の最短辺が扉幅より小さくても、かごの中へ全体を収められるとは限りません。長い家具を立てて入れる場合は、立ち上げるための高さと、扉の前で向きを変えるスペースが必要です。
採寸するときは、扉正面の共用廊下も併せて確認しましょう。家具を斜めにしなければ入らない場合や、寸法がぎりぎりの場合は、エレベーターの仕様と家具の梱包サイズを販売店へ伝えて判断を仰いでください。
階段の幅・天井高・踊り場を測る
階段では、手すりや壁の出っ張りを除いた最小幅を測ります。高さは床面から一定に測るのではなく、家具を持ち上げたときに最も接触しやすい段から天井、梁、照明までの距離を確認してください。
直線階段では幅と天井高が主な確認項目です。折り返し階段では、踊り場の幅・奥行き・天井高を測り、家具を立てたり回転させたりできるか確認します。らせん階段は形状によって通れる空間が変化するため、寸法だけでの判断が難しくなります。
階段の途中に窓枠、照明、手すりの端部などがある場合は、位置と出幅も記録しましょう。大型家具を上階へ運ぶときは作業員の足場も必要なため、余裕が少ない場合は事前下見を依頼する方法があります。

玄関と室内ドアの有効幅・高さを測る
玄関や室内ドアは、扉を開けた状態で家具が通れる幅と高さを測ります。枠の内側だけを測るのではなく、扉の厚み、蝶番、ドアノブ、ドアクローザーなどを除いた有効寸法を記録してください。
扉が90度までしか開かない場合と、壁側まで大きく開く場合では、家具を通せる幅が変わります。玄関では、下駄箱の取っ手や収納扉、上がり框の段差も家具の動きに影響します。
ドアを外せば通れるように見えても、搬入業者が取り外しに対応できるとは限りません。賃貸住宅では原状回復や所有者の許可も関係するため、通常の状態で採寸し、取り外しが必要な場合は事前に相談しましょう。
廊下の幅・高さと曲がり角の奥行きを測る
廊下は、家具が通る範囲の最小幅と床から天井までの高さを測ります。手すり、柱、巾木、スイッチ、窓枠などが張り出している場合は、家具の高さと重なる位置で有効幅がどの程度残るか確認してください。
直線部分を通れても、曲がり角で家具を回転できない場合があります。角の手前と曲がった先の廊下幅、角部分の奥行き、天井高を測り、家具を横向きや縦向きに変える空間があるか確認します。
廊下の途中に別の扉が開く場合は、搬入時に固定できるかも確認しましょう。

設置する部屋の入口と作業スペースを測る
設置する部屋では、入口の有効幅・高さだけでなく、家具を起こしたり組み立てたりするスペースも測ります。梱包を外してから設置する場合は、段ボールや緩衝材を置く場所も必要です。
大型の収納家具を壁際へ立てるときは、家具本体の高さより天井が高いだけでは足りないことがあります。床に寝かせた状態から起こすための対角方向の空間を確保できるか確認してください。
設置予定場所の周辺に既存家具がある場合は、搬入日までに移動できるかを検討します。コンセント、カーテンレール、照明、梁などが設置作業を妨げないかも併せて確認しましょう。
搬入サイズを正確に測って記録するポイント
採寸では、メジャーを斜めに当てたり、扉を閉じたまま枠だけを測ったりすると誤差が生じます。搬入経路の条件を正しく伝えられるよう、測定位置と障害物を含めて記録することが大切です。
数値だけでなく、間取り図や写真も用意すると搬入時の状況を共有しやすくなります。測った数値がぎりぎりの場合は、自己判断で搬入可能と決めないようにしましょう。
同じ場所を複数回測って最小寸法を残す
開口部や通路は、一箇所だけでなく複数の位置で測ります。壁や床のゆがみ、枠の取り付け状態などによって、測る位置ごとに数値が異なる場合があるためです。
| 測る項目 | 測定位置 | 確認するポイント |
|---|---|---|
| 幅 | 上・中央・下 | 最も幅が狭い位置と寸法を確認する |
| 高さ | 左・中央・右 | 最も高さが低い位置と寸法を確認する |
| 廊下・階段 | 複数箇所 | 手すりや照明などを含め、最も狭くなる場所を確認する |
数値が異なった場合は、最小寸法とその測定位置を残します。広い側の数値だけを家具の寸法と比較すると、実際の搬入時に収まらない可能性があるため、最も狭い部分を基準に確認しましょう。
手すり・ドアノブ・梁・照明などの突起物を含める
壁から壁までの寸法に余裕があっても、固定された突起物によって通れる範囲が狭くなる場合があります。搬入経路では、次のようなものも確認してください。
- 手すり
- ドアノブ
- 梁や柱
- 照明
- 窓枠
- 下駄箱の取っ手
突起物は壁からの出幅だけでなく、床からの高さや設置位置も測り、家具を横向きにする場合など複数の向きと照合します。
簡単に外せそうなものでも、基本的には残した状態で有効寸法を測りましょう。取り外しが必要な場合は、事前に管理者や搬入業者への確認が必要です。
家具と搬入経路の寸法を同じ単位で記録する
家具の商品ページではmm、住宅の間取り図や採寸結果ではcmが使われていることがあります。異なる単位のまま比較すると桁を間違える可能性があるため、すべてmmまたはcmへ統一してください。幅・奥行き・高さの並び順も揃えておくと、寸法を比較しやすくなります。
| 記録する対象 | 幅 | 奥行き | 高さ | 障害物・備考 |
|---|---|---|---|---|
| 商品サイズ | 〇〇mm | 〇〇mm | 〇〇mm | 取っ手・脚などを含むか確認 |
| 梱包サイズ① | 〇〇mm | 〇〇mm | 〇〇mm | 1箱目 |
| 梱包サイズ② | 〇〇mm | 〇〇mm | 〇〇mm | 2箱目 |
| 分解後サイズ | 〇〇mm | 〇〇mm | 〇〇mm | 分解可能な場合に記録 |
| 玄関 | 〇〇mm | 〇〇mm | 〇〇mm | ドアノブ・扉など |
| 廊下 | 〇〇mm | 〇〇mm | 〇〇mm | 手すり・照明など |
| 階段 | 〇〇mm | 〇〇mm | 〇〇mm | 手すり・踊り場など |
| 設置場所 | 〇〇mm | 〇〇mm | 〇〇mm | 巾木・柱・梁など |
商品サイズ、梱包サイズ、分解後サイズは別々に記録し、複数梱包の場合は各箱の寸法も分けて記載します。搬入経路も場所ごとに同じ項目・単位で整理すれば、どの梱包がどこを通過できるか比較しやすくなります。
間取り図と写真に測定位置を書き込む
間取り図がある場合は、建物の入口から設置場所までの搬入ルートを線で示し、測定箇所へ番号を付けます。間取り図がない場合は、部屋や通路の形状を簡単に手書きしても構いません。
写真は、入口や廊下を正面から撮るだけでなく、曲がり角、階段、エレベーター内部などを複数の角度から撮影します。メジャーを当てた状態で撮ると、寸法と測定位置の関係が伝わりやすくなります。
図面の番号、寸法表、写真番号を対応させておくと、販売店や配送業者が状況を確認しやすくなります。梁や手すりなど注意が必要な場所には、出幅や床からの高さも書き込みましょう。
家具と通路の寸法が同じ場合は余裕がないと判断する
家具の最短辺と通路幅が同じ数値でも、実際には十分な搬入スペースがあるとはいえません。梱包材の厚み、壁のゆがみ、メジャーの測定誤差、家具を支える作業員の手や体の空間が必要だからです。
搬入中に家具をわずかに傾けたり、角度を調整したりすることもあります。寸法が一致しているだけでは動かす余地がなく、壁や家具を傷つける恐れがあります。
必要な余裕は家具の形状や経路、配送業者の作業基準によって異なります。特定の余裕寸法だけで判断せず、数値が近い場合は梱包サイズと採寸結果を伝えて事前に確認してください。
家具の種類別に搬入時の注意点を確認する
家具は同じような外寸でも、形状や素材、分解できる部品によって搬入方法が異なります。設置後の寸法だけでなく、配送時にどの状態で届き、どの向きで運べるかを確認しましょう。
とくにソファ、ベッド、テーブル、収納家具は、搬入時に問題が起こりやすい大型家具です。それぞれの確認ポイントを解説します。
ソファは肘掛け・背もたれ・脚の取り外し可否を確認する
ソファは横幅が長くても、横向きに倒したり立てたりすることで直線的な廊下を通せる場合があります。座面や背面のクッションを外せる商品は、搬入時の重量を軽くできます。
確認したいのは、肘掛け、背もたれ、脚を取り外せるかどうかです。これらを外せれば最短辺を小さくできる場合がありますが、外見だけでは分解可否を判断できません。商品仕様や販売店の案内を確認してください。
ハイバックソファや一体型ソファは、背もたれを外せず高さが残ることがあります。カウチソファや分割式ソファでは、最も大きいユニットや梱包の寸法を基準として搬入経路を確認しましょう。
ベッドはフレームとマットレスを分けて確認する
ベッドは、フレームとマットレスで搬入条件が異なります。組立式のフレームは部材ごとに運べることが多いものの、ヘッドボード、収納ユニット、跳ね上げ式の床板などは大きな状態で届く場合があります。
マットレスは長さと幅があり、階段や曲がり角で向きを変えにくい家具です。圧縮梱包か通常梱包か、折り曲げられる仕様かを確認し、無理に曲げないようにしてください。
商品ページでは、フレームとマットレスの梱包数、各梱包の寸法を別々に確認します。部屋へ搬入できても組み立てる場所が足りない場合があるため、設置場所周辺の作業スペースも確保しましょう。
テーブルは天板と脚の分解可否を確認する
ダイニングテーブルやデスクは、脚を取り外せれば搬入時の厚みを小さくできる場合があります。ただし、天板の長さや幅は変わらないため、エレベーター内部や曲がり角に収まるか確認が必要です。
長い天板は、縦向きに立てて運ぶことがあります。この場合は、立てた状態で上端が天井や梁に当たらないかに加え、傾けて向きを変えるための高さと床面の広さを確認してください。必要な空間は天板の長さ・幅・厚みと回転方向によって変わります。
伸長式テーブルやガラス天板などは、構造や素材によって運び方が限られる場合があります。天板と脚が別梱包か、搬入時に分解できるか、配送業者が組み立てまで行うかを購入前に確認しましょう。
収納家具は完成品か組立品かを確認する
食器棚、チェスト、キャビネットなどは、完成品と組立品で搬入時の大きさが大きく異なります。完成品は本体の形を保ったまま届くため、玄関や廊下を通る外寸と、室内で起こせる天井高を確認してください。
上下に分割できる収納家具では、各部分を別々に搬入できる場合があります。扉や引き出しが外せても、本体の外寸は変わらないことがあるため、どの部品を取り外せるかを確認することが大切です。
大型収納家具は重量もあるため、通路幅がぎりぎりでは安全に運べない可能性があります。壁面へ設置するときは、天井、梁、巾木、コンセントなどとの干渉や組立作業の空間も確認しましょう。
家具が搬入できるか自分で判断できない場合はどうする?
家具の寸法と搬入経路を測っても、曲がり角や階段で実際に動かせるか判断しにくいことがあります。家具の形状、梱包方法、作業員の人数なども関係するため、数値だけでは断定できません。
不安があるときは、注文前に販売店や配送業者へ相談してください。正確な判断につながるよう、商品情報、寸法表、間取り図、写真を揃えておきましょう。
商品番号・梱包サイズ・搬入経路の寸法を伝える
相談するときは、商品名だけでなく商品番号や商品ページを示し、どの商品か特定できるようにします。あわせて、次の情報を伝えると確認がスムーズです。
- 商品サイズ
- 梱包サイズ、梱包数
- 分解できる部品
搬入経路については、建物入口から室内ドアまで順に確認し、幅・奥行き・高さと障害物を記録してください。特に確認したい場所は次のとおりです。
- 建物入口
- エレベーター、階段
- 玄関、廊下
- 曲がり角、室内ドア
- 手すりや梁などの障害物
「玄関幅は十分」といった説明だけでは、途中の経路まで判断できません。最も狭い場所や家具の向きを変える場所が分かるよう、測定位置も具体的に伝えることが重要です。
間取り図と搬入経路の写真を共有する
間取り図には、家具を運ぶルート、各開口部の寸法、曲がり角の幅と奥行きを書き込みます。手書きの図でも、入口から設置場所までのつながりが分かれば判断材料になります。
写真は、家具が進む方向に沿って順番に撮影します。階段は下側と上側、エレベーターは扉と内部、曲がり角は手前と曲がった先が見えるようにすると、空間の形状を把握しやすくなります。
必要に応じて事前の搬入下見を依頼する
複雑な階段や狭い曲がり角がある場合、写真と寸法だけでは搬入可否を判断できないことがあります。販売店や配送業者によっては、注文前や配送前に搬入経路を確認する下見へ対応しています。
下見では、家具の持ち方や方向転換の方法、通常搬入が難しい場合の別経路などを確認してもらえます。吊り上げが必要か、追加の作業員や養生が必要かを事前に把握できる可能性もあります。
下見の対応地域、料金、申込期限は店舗や配送条件によって異なります。大型家具の購入を決める前に、下見を依頼できるか、下見結果が搬入を保証するものかを確認してください。
家具を搬入できない場合の対処法
通常の搬入経路を通れなくても、家具を分解したり別の入口を使ったりすることで搬入できる場合があります。一方、特殊な作業では追加料金が発生したり、管理者の許可が必要になったりします。
搬入当日に対応方法を決めると、再配達やキャンセルにつながる可能性があります。購入前に選択肢と条件を確認しておきましょう。
家具を分解して搬入する
ソファの脚や肘掛け、テーブルの脚、収納家具の上下ユニットなどを分解できれば、搬入時の外寸を小さくできる場合があります。組立式の商品なら、梱包単位で部屋へ運び、設置場所で組み立てる方法も選択できます。
ただし、ねじが見えるからといって安全に分解できるとは限りません。指定されていない部分を外すと、破損、強度低下、保証対象外などにつながる可能性があります。
分解搬入を希望するときは、メーカーが認めている範囲と配送業者が対応できる作業を確認してください。分解や再組立てに別料金がかかる場合もあるため、見積もりを依頼しましょう。
取り外し可能な扉や障害物について相談する
玄関や室内ドアを外すことで、有効幅を広げられる場合があります。手すりや照明なども取り外せる可能性はありますが、建物を傷めず元に戻せるかを確認しなければなりません。
搬入業者が建具や設備の取り外しに対応していない場合は、別の専門業者を手配する必要があります。搬入当日に依頼しても対応できない可能性があるため、事前に作業範囲を確認してください。
賃貸住宅では所有者や管理会社、マンションの共用部では管理組合などの許可が必要になる場合があります。無断で取り外さず、原状回復の方法や費用負担も含めて相談しましょう。
窓やベランダから吊り上げて搬入する
玄関や階段を通れない場合は、専門業者へ依頼し、窓やベランダから家具を吊り上げて搬入する方法を検討できます。人力で吊り上げる方法とクレーンなどの機材を使う方法があり、採用できる方法は階数だけでなく、家具の大きさ・重量、開口部、建物周辺の作業条件によって決まります。
吊り上げができるかは、窓の開口寸法、ベランダの手すり、建物前の作業スペース、道路、電線、樹木などの条件で変わります。家具を室内へ取り込んだ後に設置場所まで移動できるかも確認が必要です。
特殊搬入には追加料金がかかり、道路使用や建物管理者の許可が必要になる場合があります。天候によって作業できないこともあるため、購入前に現地確認と見積もりを依頼してください。
搬入しやすいサイズや仕様の家具へ変更する
通常搬入が難しいと分かった場合は、ひと回り小さい家具へ変更する方法があります。サイズを小さくするだけでなく、分割式、ノックダウン式、脚や肘掛けを外せる商品を選ぶと搬入しやすくなります。
ソファなら複数のユニットに分かれるタイプ、ベッドなら圧縮梱包のマットレスや組立式フレーム、収納家具なら上下分割できる商品などが候補です。最大となる梱包の寸法を確認し、搬入経路と照合してください。
家具はいずれ搬出や移動が必要になる可能性があります。現在の住まいへ入るかだけでなく、模様替えや将来の引っ越しでも扱いやすい仕様かを考えると、長期的に使いやすくなります。
返品・キャンセル・追加料金の条件を確認する
家具を搬入できなかった場合の返品・キャンセル条件は、販売店や商品によって異なり、受注生産品や組立て後の商品は返品できない場合もあります。
注文前には、通常配送に含まれる作業範囲とあわせて、次の費用が発生する条件を確認してください。
- 返品送料
- 再配達料、持ち戻り費用
- 分解、再組立て費用
- 階段作業料
- 吊り上げ費用
搬入が難しい可能性は事前に伝え、規約で不明な点があれば販売店へ問い合わせましょう。回答を記録しておくと、当日の認識違いも防ぎやすくなります。
家具を購入する前に搬入サイズと経路を確認しよう
家具の搬入可否を判断するには、完成時の商品サイズだけでなく、梱包サイズ、梱包数、分解できる部品を確認する必要があります。さらに、建物の入口から設置場所までの幅・奥行き・高さを測り、突起物や曲がり角を含めた有効寸法と照合することが大切です。
家具の最短辺が通路幅より小さくても、方向転換や立ち上げに必要な空間がなければ搬入できない場合があります。エレベーター内部、階段の踊り場、廊下の角、設置する部屋の作業スペースまで確認してください。
数値がぎりぎりの場合や経路が複雑な場合は、自己判断せず、商品情報、間取り図、寸法表、写真を揃えて販売店や配送業者へ相談することが大切です。購入前に搬入条件と追加費用まで確認し、搬入当日のトラブルを防ぎましょう。
家具や搬入経路の寸法、写真、作業条件をまとめて整理したい場合は、「家財搬入チェックナビ」をご活用ください。無料・登録不要で、情報不足や現地確認が必要な箇所を一覧化できます。



